丹沢通信No.088  2005. 6.29. △top page
表尾根のサラサドウダン、蝉時雨の寿岳 △tanzawa report
サラサドウダンツツジ(赤)

 今回は二つのレポートです。
 6/13(月)、久しぶりに表尾根を歩きました。これまで何度か歩いているのですがこんなにサラサドウダンツツジ がたくさんあるとは気がつきませんでした。赤、薄赤、白の3種の花が見られました。赤は尾瀬の至仏岳で見た ベニサラサドウダンと同じかと思いましたが、図鑑では分布地域と違いますので色を括弧書きで書きます。
 この日は平日で曇りにも拘わらず秦野からヤビツ峠行きバスがほぼ満席。風がやや冷たく歩き易かったのですが 木ノ又大日で小雨、幸いに塔ノ岳からは降られず下山出来ました。
 ハイカーも少なく同じ道をとったのは女性3人と1人の2組だけ、途中で行き交う人も少なく静かな山行でした。 ニノ塔への登りでガレている場所で黄色いジシバリの花がたくさん咲いていました。樹林帯に入ると地面に小さく 地味ですがたくさんの花が地面を覆うように落ちています。見上げると若葉に混じって花が見られます。細かい 花茎、脈理が透けて見える葉の重なりなど、思わぬ樹景です。皆さんも山を歩くとき、時々は頭上をご覧になったら 如何ですか。新しい発見がるかも知れません。
↑白いサラサドウダンツツジ
←通常のサラサドウダンツツジ(行者岳山頂)

 地面に落ちている花これだけではありません。そのうち1cmくらいの薄赤い花が がたくさんおちているではありませんか、見上げるとサラサドウダンツツジです。
 このあと、道に沿って大小の木があり、花は赤、白、薄赤の様々なサラサドウダンツツジが見られます。 斜面を見ても此処彼処にたくさんのドウダツツジが咲いています。 この表尾根にはサラサドウダンツツジがいっぱいです。サラサドウダン尾根と名付けたいような道です。

ニシキウツギ

裸地に生えるジシバリ

書策小屋の先の土留め斜面に植えられたヤブウツギ

 この他にヤマツツジがあちこちで見られました。一番多かったのは梅に似た形の小さな白い花をいっぱいつけいる木 があるのです。カマツカに似ていますがはっきりとは分かりません。ニシキウツギも盛りでした。 予想外に花が多く得をした感じです。
 烏尾山から行者岳への道で右手(北側)斜面に枝振りのよい大きなブナが生えています。 この道にはブナが少ないのですが、通る度にいつものブナであると気がつきます。「元気だねー」と 声には出しませんが挨拶をする感じで通ります。
 行者岳山頂では石碑が新たに建てられていました。東光院と秦野市山岳協会の名が見えます。石碑に張られた テープを見ますと役ノ行者の像ということです。

↑コケリンドウ  


お馴染みの表尾根のブナ、お元気ですか→

←行者岳山頂の石碑 役(えん)ノ行者像

左上:♪♪見上げてご覧、頭上の枝を

 この尾根は2月に歩きましたが新大日から上は残雪に悩んだ記憶があちこちにあります。今日は一時小雨 でしたが快調です。塔ノ岳山頂に着いたのは午後2時前、平日で一人も見えません。通年営業の尊仏山荘には 人がいることは 分かっているのですが、小学生のとき放課後、校舎に囲まれた誰もいない校庭に入り込んだような小さな 不安感に似た感じです。早々に下りました。下り道で会った人はたったの2人でした。

寿岳山頂

寿岳山頂の標識、左側の文字は「日高」らしい、 下の石に「寿岳」と書かれている

 二つ目のレポートは塔ノ岳〜丹沢山主峰の日高(ひったか)から東に下る寿岳行きです。この山は読者に教えて 頂きました。前の丹沢通信第87号で、日高の標識が二個所あり困惑していると、目の前から笹を分けて登って 来た方がいたと報告しました。この道です。
 6/25(日)曇り、渋沢を始発バスで出発です。今回は家内と一緒です。  塔ノ岳から約20分(亀の速度です、標準速度ではありません)で日高の標識に着きます。ここから緩やかな下り、 平坦な道、そして登り道で約10分でもう一つのピークに達します。ここが第二の日高で、標識はありませが、 古い標識の腕木が落ちています。手許の高度計で約15mほど此方か高くなっています。国土地理院の地図では ほぼ同じ高度で約500m間隔で二つのピークがあり、1461mの印は塔ノ岳から遠い方なので第二の日高の場所と 推定されます。
 二つの日高の真偽はさておいて、第二の日高の落ちている標識の後ろから道がついています。約1ヶ月前はこの 道を二人連れが登ってきてびっくりしたのですが、今度は私がこの道を下る番です。
 道はか細いのですがしっかりしています。間もなくガレた尾根の肩を通過すると、道は二股に分かれて迷いましたが コンパスを頼りに左の東方向の道を取りましたこれは失敗でした。小さな尾根の先端で行き止まり、 そこに40cmくらいの石碑があり、5文字の氏名と、昭和三十六年五月とはっきり読みとれます(三十は別字)。石碑の 前は焚き火と線香の跡があり、両脇には水仙に似た花が植えられ咲いていました。遭難碑でしょう。 周りは蝉だけが鳴いています。
ここから木を透かして見ると 右手方向に尾根が降っているように見え、道を間違えたことを知り、遭難碑に黙礼して引き返しました。
第二の日高、古い標識の腕木が落ちている正確に言えば三角沢 の頭か
 二股から右手(南側)の道を取ります。急傾斜が続きます。右手にガレた山腹が見えると、正面にピークが見え 鞍部が近いことが分かります。鞍部まで手許の高度計で140m程の下り、ここから寿岳までは30m程の登りです。 この登り道は崩壊した斜面に沿っております。ピークの頂上の木に「ここは三角の頭」の黄色い標識が 取り付けられています。更に10mほど先、僅かに降ると字がかすれて読めませんが往時は立派だった標識の根本に 「寿岳」と書かれた石があります。 山頂はなだらかですが木が茂って視界が利きません。蝉がうるさいほど鳴いています。 帰りの時間が気になって早々に引き返します。山名ですが三角沢の頭が正しいようです。このレポート では言いやすいので寿岳を使っていますが。  s-okさんの「誰も知らない 丹沢へ!」というHPがあります。
http://sok1947.hp.infoseek.co.jp/tanzawa/dtan/sankaku/sankaku.htm

二つの日高の間で撮影、ヤブテマリ(薮手鞠)

このHPに掲載されている写真と同じ「三角の頭」「寿岳」を確認しました。但し三角の頭は太い木に打ちつけられて いたのが中くらいの木に赤いテープで巻き付けてありました。s-okさんがご覧になって約10ケ月の変化です。

 日高〜寿岳でもサラサドウダンが多数見られました。花は殆ど散っていましたが。
 花と言えば塔ノ岳から一足早く下った家内は金冷シまでの途中でアズマイチゲを5株固まって咲いているのを 見たそうです。
バイケイソウは蕾をつけた茎が伸びていました。1-2週間で咲くと思われます。 大倉尾根ではウツギの白い花が盛りです。
 オトシブミのことを再々報告していますが(85,86号)、これまでは中程度の高度で見られたのです。 それが6/25は大倉尾根の500m付近で、そして6/13は1100mの高度で見つけました。高度分布が広いのは予想外でした。

 Webページを三つ紹介します。
  1. 読者からのお便りで知った奥久慈レポートです。見ていて楽しいページがたくさんあります。
       http://www.okukuji-report.com/
     
  2. システム思考のワークショップで知った林材ジャーナリスト赤堀楠雄さんのグループのWebです。
       http://kino-ie.net/akahori_011.html
    丹沢に限りませんが山を歩くと荒廃した杉林を目にすることが多く心が痛みます。このWebでは状況を分かりやすく 説明し、将来の展望(希望)も書かれています。
     
  3. 山のギター弾き 高倉さん
       http://www.tanzawa.or.jp/~takakura/img/050612-2.jpg
    76号で丹沢東山麓のハイキング道が採石で崩されると報告しまして「西山を守る会」のWeb
       http://www.geocities.jp/tanabe_chiyo/
    を紹介しましたが、このグループの高倉さんのWebです。丹沢関係の情報が色々と掲載されています。 併せご覧下さい。

 最後にもう一つ、私のWebに、このレポートの写真を15枚掲載しました。ご覧頂けたら幸せです。
   http://www2s.biglobe.ne.jp/~tsuka/tanzawa/
 長々とお付き合い頂きありがとうございます。2回に分けるべきでした。反省しています。
(終わり)

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