丹 沢 通 信  No.46  2002.12. 1.
高川山・・秀麗富岳12景、丹沢−西山林道、棒ノ折山
丹沢西山林道の紅葉
前回の45号で秀麗富岳12景の一つ九鬼山を報告しましたが、今回は九鬼山の向かいの高川山に行きました。この山も秀麗富岳12景の一つです。

登ったのは11/29(金)晴天です。富士急禾生(かせい)駅からJR初狩駅に抜けるコースを選びました。禾生駅が標高420mですから556mの標高差です。家内と家内の友人夫妻の4人のパーティーです。
禾生駅では数人のハイカーが下車しました。九鬼山に行かれる方が多いようです。禾生駅から川茂橋、熊峠と舗装された坂道を歩き、一旦下って小さな川を渡ると再び丘陵の集落を縫う坂道になります。舗装道路が終わって林道になりますが落ち葉が厚く敷かれた道です。赤い実を着けた柿の木があちこちで見られます。

農家の途切れるところで中型の猿一匹を見ました。山側から下って柿の木に登り実を取ったかと思うと直ぐに隣の杉に飛び移り姿を隠しました。群は見かけませんので離れ猿でしょうか。餌を得るには里近くがよいのかも知れません。

林道をかなり登ってから登山道に入ります。入り口に熊の目撃情報あり、注意!の標識がありちょっと緊張。でも山頂で会った方のお話では心配なさそう。そう言えば丹沢での熊情報は最近聞かれませんね。

登山道は沢沿いの道です。その道が沢から少しずつ山腹を上るようにして尾根に出ます。小形山への分岐から左に尾根を歩いて三つほどのピークを越えると高川山山頂です。山頂は岩が多く樹木もなく開け、周囲360度の視界が楽しめます。5人と犬一匹が先客でした。

正面に大きな富士がもやの中、裾には雲が巡っております。登山途中の富士は青空を背景にきれいに見えたのですが・・・
高川山山頂からの富士、残念ながら雲を纏う
山頂には写真撮影で週に3回は登っているという方がおられましたが「今日の富士はおしまい」と言いながら大きな写真機を片づけ始めました。この方はシャッターチャンスを待っている間に九鬼山のトンネルからリニアモーターカーが走って来るのを見たそうです。

前回登った九鬼山はここから見ると穏やか山容で、あのような急坂が続いたとは思えません。

山頂でお会いした方が親切に南アルプスを教えてくださいました。間の岳は手前の山の間から厳然と白く輝き、右に少し飛んで鳳凰三山、そして手前の山の斜面に僅かに頭を出しているのが甲斐駒です。

写真を撮る方と、近隣の山を巡って歩いている方のお話にシモバシラの木(霜柱の木)が出てきました。陣馬山で見られるそうです。私が見たのは1997年11月1日に滝子山登山の途中で見ただけです。それ以来気になっているのです。
近く陣馬山に行こうと思っております。シモバシラノ木の情報があったら教え
てください。

山頂にいた犬は中型の可愛いとは言えない顔立ち、麓で飼われている犬のようで行儀のよい犬です。昼食を食べている人のそばに寄って、餌を呉れるのをじっと待っています。全く鳴きませんし、ガツガツした様子も見せません。海苔付きのおにぎり、パン、チーズケーキ、人の指に触れないように上手に食べます。写真を撮っている方のお話では1ヶ月前から見かけるそうです。そう言えば数年前には大倉と鍋割山を往復していた犬がいましたが。

予報通りの小春日和で風もなく暖か、昼寝をしている人もいました。私達ものんびりと昼食、果物を食べてココアを飲んでケーキを食べて、方位板で山を確認したりして陽光に包まれてゆっくゆっくりの一時間を過ごしました。その間、富士山頂は雲の塊が被さっていました。

下山路も落ち葉の敷かれた緩やかな道です。途中の男坂は避けて女坂を下ります。山裾近くなって、土砂崩れ防止用の頑丈な金網や大きな石を使った土留めの石垣もみられます。このあたりは土石流が多いのでしょうか。

地図にも書かれていますが椎茸栽培のほだ場の中を通りました。散水設備もあり杉林の下にほだ木が広く並んでいますがその多くは落ち葉に覆われて朽ちています。栽培が続けられているのでしょうか。

この山は緩やかな登山路で歩きやすい道です。山頂以外は雑木が多く、枝に枯葉が多少残っていますが冬木立を思わせ、それだけに樹下が明るいのです。

初狩駅について時刻表を見ていたら駅員から直ぐ上りが来るよ!、と教えられ急いで階段を駆け上がりました。きれいな電車でゆったり座れ今日は終始よい山行でした。

前回の九鬼山の報告のあと、読者から秀麗富岳12景は何処何処?、と尋ねられました。図書館で山の案内本を見ても見あたらないのです。地図発行元の昭文社にメールで照会しましたがナシのつぶて。

ところが高川山山頂に平成12年11月12日(つい最近です)に設置された「秀麗富嶽十二景」の案内がありました。抄録します。
「大月市・秀麗富嶽十二景とは大月市域の十八の山頂から望む富士を市のシンボルとし、・・・。これら十二景山頂からは前山を従えて十二単(ひとえ)を着たような富士が眺められるのが特徴・・・
十二景とは
 1.雁ガ腹摺山・姥子山  2.牛奥ノ雁ガ゙腹摺山・小金沢山
 3.大蔵高丸・ハマイバ  4.滝子山・笹子雁ガ腹摺山
 5.名良倉山  6.扇山
 7.百蔵山  8.岩殿山
 9.高畑山・倉岳山 10.九鬼山
11.高川山 12. 本社ケ丸・清八山
です。地図で確かめましたらエリアマップで高尾・陣馬、奥多摩、大菩薩連嶺に分布しております。大月市のコマーシャルですがよい処に目を付けましたね。それと大月市の市章らしい印をつけた登山道の標識が多く設置されております。

話は代わってやっと丹沢です。11月24日(日)天候が悪かったので雨に降られたら引き返そうと電車に乗り、渋沢に着いたら小雨。フリー切符を買っていたので大倉に着いてしばらくしたら雨が止みました。鍋割山を目指しますが目的は帰路の小丸−二俣の道で、早春の若葉があまりにも美しかったからです(丹沢通信38号参照)。紅葉が半分残る姿を想像して出かけました。しかしガスがかかり雨の気配で後沢乗越で引き返しました。
二俣までの西山林道には標識が新しくなっており、二俣からの登山路にも標識が増え、登山路も土嚢が敷かれたりして整備されております。
歩いていると風もないのに枯葉がはらはらと落ちてきます。将に晩秋です。四十八瀬川沿いには未だ紅葉が残り、今年最後の紅葉と思って見てきました。

その前が奥多摩です。11月10日(日)快晴、棒ノ折山です。立川発7:44の奥多摩行き電車はかなり混みます。そして拝島からも乗ってきます。奥多摩行きが7:05、7:44、7:50なのです。これでは7:44発が混むのが当たり前です。今度のダイヤ改正でどうなりましたか? これからはシーズン・オフですかが。

肝心の棒ノ折山ですが広い山頂で男体山から筑波山、蜃気楼のような新宿の高層ビルが見えました。棒ノ折山から岩茸石山への尾根道は気持ちよい道です。紅葉が見事でした。

奥多摩に行って気のつくことは杉、桧の山林の手入れがよいことです。美しい林になっています。それに引き替え丹沢の西山林道沿いの杉林は少し大げさに言えば荒廃しています。悲しいことですが。