丹 沢 通 信  No.39  2002. 5. 4.
丹沢三ツ峰 満開のマメザクラ
アズマイチゲ

2002.5.2(木)に宮ケ瀬から丹沢三ツ峰、塔ノ岳を経て大倉まで歩きました。これまでにこのコースを逆に2度歩いています。前回は1997年7月です。その後蛭が跳梁跋扈していると聞き敬遠しておりました。今なら蛭もお休み中ですから、蛭のいぬ間の山行としました。

先ず行程です。
宮ケ瀬三叉路(6:38)−高畠山(8:08)−金冷シ(8:44)−本間の頭(10:34)−円山木ノ頭(11:19-11:52)−太礼ノ頭(12:31)−丹沢山(13:30)−塔ノ岳(14:41-15:00)−大倉バス停(17:39)

本厚木から宮ケ瀬行き始発バスに乗るため小田急も始発電車です。6:01のバスには駅ホームから4分しか時間がないので横断歩道の信号の変わり目を走って渡りました。

乗客はたったの4人! これでは採算に合わないと思います。時々経験するのですが登山口までローカル・バスに乗ると客が少なく、そして翌年行くとバスの便数が減っている。採算と公共性の中で厳しい運営をされているのでしょう。朝食はバスの中で柏餅4ツ。もう一人のハイカーもオニギリを食べて煤ケ谷で降りました。

三叉路で私が降りるとバスは空っぽ。バス道から直角方向に舗装された道を歩くと直ぐに右手に登山口の標識があります。今日は単独行なので登山者カードを提出しようと思ったのですが、ステンレスの箱から用紙の取り出しが出来ないのでそのまま登り始めました。空は曇り。

登ると直ぐに「山の神」の小さな小さな祠が登山道左の石段上に鎮座しています。地図にも書かれない小さな祠ですが、10m近い急な石段まで築いて祀る人達の、土地に根ざした信仰・風習を考えさせられます。この道には丹沢までxkm、宮ケ瀬までykmの標識がたくさん設けられております。数えますと12ケ見つかりました。迷いそうな道ではありませんが、標識毎に励まされる感じです。

何時も思うことですが距離を表示されてるよりも、歩く人にとっては時間の方がありがたいのです。山道ですから登降あり、難易ありで距離で示されても所要時間が分かりません。
折角費用を掛けるのですからハイカーに、より役立つ時間表示を希望するのは私だけではないとおもいますが。この道で時間表示のあったのは宮ケ瀬近くで丹沢まで4時間が唯一の表示でした。

御殿森の頭(アタマ)は登山道からちょっと離れています。案内標識に従って登りかけたのですが先を急ぐので小さな石祠の先から引き返してパス。

高畠山には木製の立派な展望台があります。登って見ましたが曇って視界が利きません。早々に下りました。青宇治橋の分岐点を超えますと小鳥の囀りがにぎやかになります。
五葉ツツジ(シロヤシオ)

金冷シの手前は岩を刻んだ道です。金冷シの前後で五葉ツツジを見つけました。このことを後で逆コースを辿る人に話しましたら3人に2人は「愛子様のお印ですね−」と言われました。皆さんよくご存じですね。この五葉ツツジの花はほかの花と一緒にバックナンバーに写真を掲載してあります。

金冷シという地名は塔ノ岳の下にもありますね。名前は鉱山と関係あるのでしょうか。この名前のいわれをご存じの方は教えて下さい。同じ名前と言えば東丹沢に高取山が二つあります。

前日の天気予報では太陽が真っ赤の晴れ晴れでした。それが曇り空。南の空は明るいのに北側は暗いのです。歩いている間にも暗くなれば雨を心配し、明るくなれば気が休まるという具合です。南西方向の尾根にはガスが掛かっています。(後で会った方はヤビツから来たがガスの中だったと言われていました)

地図にある松小屋ノ頭は気がつかず過ぎました。金冷シから約1時間で小さなピークの脇を通りましたが地図(昭文社)の1047m地点かも知れません。

本間ノ頭付近からブナの巨木が見られるようになりました。それまでは太い木というとモミでした。そしてモミの木には若木も太い木も鹿の食害除けの網が巻き付けられているのに気づきます。モミの皮は冬の鹿の好物?
ニンリンソウか?

丹沢三ツ峰とは東から本間ノ頭、円山木(エンザンギ)ノ頭、太礼(タレイ)ノ頭を指します(山と渓谷社「丹沢を歩く」p.47)。この三山のほかに無名ノ頭があります。この四峰は登降ともかなり急勾配です。

円山木ノ頭に登るとき振り返りますと、本間ノ頭と無名ノ頭が三角形の頭を揃えて並んでおります。このように無名ノ頭も名をつけてもよい山です。それとも「無名ノ頭」という固有名詞でしょうか。瀬戸沢ノ頭という立派な名のついた山はそれほど急勾配ではありません。

円山木ノ頭で昼食、薄い日射しのなかで風もなく快適な気温です。周りはアセビの花盛り。ここまでは快調で予定時間をかなり縮めています。

山麓は新緑の季節ですが標高1000-1100mを超えると青葉、若葉から若芽に代わ<ります。若芽は薄い緑、黄、紅、緑、灰、白の混じった複雑な色が濃淡を交えて広がります。その中で新しい発見がありました。うす紅の若芽と見えた木の芽が、実は萼と若葉と小さな赤い花のかたまりなのです。木の名は知りませんがこれも季節のわずか一時に見せる姿でしょう。

伊勢沢ノ頭の手前に三方に向いている標識がありました。宮ケ瀬と丹沢のの道方向に直角に標識があったのですが支柱の縁で切り落とされていました。残った板に踏み跡不明瞭と読めましたので、早戸大滝への分岐点でしょう。安全とは言えない道でしょうが標識を抹消することはないと思います。私の存じている読者の中にはこの道を歩いて居られる方がいるのですから。

丹沢山に近づくと青々としたバイケンソウの群生が見られます。30cm程に伸びています。鹿も食べないのでしょう。このころになると空も晴れて暑くなりバイケイソウの緑が涼しそうに見えます。
左:一見紅の若芽のように見えるが、右:接近すると赤い花束と若芽、羽団扇楓らしい

丹沢山山頂の広場から塔ノ岳への道はマメザクラが満開でした。これまで見たマメザクラは木陰が多かったせいかやや淋しげな感じでしたが、ここでは青空の下に花一杯という感じで派手で、そして豪華です。

竜ケ馬場、日高の道は巨木が散開し好きな道です。でも今日は疲れて塔ノ岳手前の階段では2,3回足が止まりました。

丹沢山では十人程でしたが塔ノ岳では4−50人程の人がいました。山荘に隣接して立派な公衆トイレが設けられています。入口に水の浄化循環のシステムが図解されて示されています。

塔ノ岳からの下りは階段の続く嫌な道です。西方には富士が薄靄の中に浮かんで見えました。雪がかなり溶けて縦に黒い不規則な筋が見えております。左前方には真鶴半島が見えましたが右手の江ノ島は見えませんでした。

足が段々痛み出し大倉についた時は当初の予定時刻通り、最初に稼いだ時間を後半使ってしまったことになります。バスは満員でした。

丹沢三ツ峰は大倉から2回、宮ケ瀬から今回初めてですが、両コースの優劣はつけ難いようです。大倉に降りた方が、万一天候悪化や体力を消耗した時に塔ノ岳で休憩・一泊出来ますから安全策かも知れません。何れにしても蛭の嫌いな方は今月中に。


丹沢通信の発行が1ケ月振りと間があきました。この間4/10に奥多摩の御前山に行きました。雨でカタクリの花が開かないので途中の休憩小屋から引き返しましたが、蕾のカタクリ以外にハシリドコロ、エンレイソウなどがたくさん見られました。境橋からの道はかなり奥までで舗装された林道で休憩所も整備されております。


尊仏祭りが今年も12日(日)に行われます。11時頃山頂で行事の予定です。安全祈願にご参加下さい。(No.24,No.2参照)

次は北丹沢センターからのお知らせです。
旧原小屋跡の残骸撤去のボランテアを募集しております。9月7(土)に黍殻避難小屋泊(自炊、シラフ)、8(日)6:30小屋発7:30から作業開始、11時終了予定です。是非ご参加下さい。
受付は電話0426-87-4011、FAX0426-87-3980、又はインタ−ネット http://www2u.biglobe.ne.jp/~hirugata/ で。

昨年は風で飛ばされた旧蛭ケ岳山荘屋根の撤去作業を行いました。山域をきれいにしようとする運動です。(No.30参照)

--------------------------------------------- tanzawa report ----------
配信登録と解除は右のシステム(発行部数)で   まぐまぐ(747)  Melma!(92)
発行:不定期  発行者:塚本 宏  バックナンバーは  ご意見・ご連絡は
------------ 丹 沢 通 信 -----------------------------------------------