丹 沢 通 信  No.30  2001. 9.11.
蛭ケ岳の旧山荘残骸の清掃作業、ほか
樹下に咲く白い花の群

前号から1ケ月半たってしまいました。発行人は寝ていたのではありません暑い時は高い山に行っていました。どうもすいません。

蛭ケ岳旧山荘残骸の清掃作業についてボランテァ募集のことを前号でお知らせしましたが、その作業に参加しましたので報告します。

今回の清掃作業の参加者は下記の68名、年齢は19歳から69歳まで。
一般参加(秦野山岳会、相模湖山岳会、蛭ケ岳山荘友の会、一般参加)
専門 愛川山岳会
神奈川県関係者 県自然環境保全センター
山荘関係者 藤野町山岳協会

台風の影響で作業を予定していた9日の天候が懸念されましたので(事実そのとおりになりましたが)、集合日の8日に作業が行われました。私が山荘に到着したのが小雨が降り出した午後3時40分、既に作業は始まっていました。
愛川山岳協会の方がが残骸の解体、ロープによる引き揚げなど専門作業を担当されました。その他の人は解体された残骸を山腹から山荘前の広場まで1列に並んで手渡しリレーで運搬します。

山腹ですから足場はよくありません。私の所は左足下がり、前下がり(ゴルフだったらまづ打ち損じる場所です)で、大小色々な残骸を左の方から受けて右の方に渡します。軍手をしていますが見事に泥んこ、雨で曇った眼鏡も拭けません。段々暮れてきますし、雨で濡れ寒くなります。6時頃まで作業を続け再運搬分を残しましたがあらかた終了しました。

当日引き揚げたのは「中の沢上部」だけで、熊木沢上部、同下部には少ないのですが残骸が残っています。

今回の清掃作業はこの残骸撤去の他に少数の方々が山頂や小屋に隣接した所に埋没している空き缶類を発掘撤去する作業も平行して行われました。山頂の空き缶は何層にも埋め立てられているそうで、今回の発掘で100袋近くの各時代の缶類が集められました。この中には飯盒、鍋、ガスボンベなどがあったそうです。

空き缶などを埋め立て処理するのは昔の"常識"らしく、二の塔、その他に多いようです。今回の清掃作業は過去数十年前に汚した分をきれいにしようというものです。現在の山荘所有者、経営者は過去の汚染と関係ありませんが、次世代にきれいな山として引き継ぎたいという考えなのです。
現在はゴミの持ち帰りキャンペーンなど、これ以上汚さない運動ですが、過去の汚れまで除こうという活動には頭が下がります。

昨年は台風で吹き飛ばされた犬越路の避難小屋の残骸を撤去しています。来年も清掃行事が予定されています。時期がきましたらこのメルマグでお知らせします。読者の皆さんもご協力、応援をお願いします。

蛭ケ岳山荘で蛭の話を一つ
8日夜のミーテングで参加者の一人が蛭に食われたと報告されていました。翌朝食事中に「蛭がいる!」と叫び声(?)、見ますと黒い蛭が床に。小屋の方の話では標高1100〜1200mから高い所には生息しないそうです。従ってこの蛭は誰かにとりついて来たようです。小屋の方はフィルムのケースに塩を入れて持ち歩き、蛭に取り付かれたら塩を振りかければ簡単に落ちると話されていました。塩と蛭については20号にも書いております。(12、13号は蛭特集でした)

話は代わりますが皆さんはストックをお使いですか。今回初めて2本ストックを使いました。山の案内の方に「年とってから膝の保護に必要ですよ」と勧められてフランスで買いました。LEKI MAKALU ULTRALITE TITANUIUM @199 フランス・フラン、4千円しないのですから多分国内で買うより安いと思います。

そのストックを使って歩き始めました。始めて使いますのでストックを突く場所ばかり気になって、ストックに引きずられるように急ピッチで登るようになりました。歩幅も長く、一歩で上がる高さも高くなって完全にペースが狂い、途中から疲労困憊です。花立山荘前のベンチでストックをザックにくくりつけ手ぶらで歩くようになって少し楽になりました。往路は休み休みで実に7時間!(標準時間は5時間20分)

帰路は自分のペースを守ってストックは補助的に使うようにしましたら楽に歩けました。風雨が強くなり素手に当たる雨が痛く感じる時もありましたが、休憩なしで歩き続けて5時間30分(標準は4時間)。時間はともかく滑りやすくなった路が楽に歩けました。歩くというのは腕=ストックでなく、あくまで足なのですネ。

天候が悪いので登山者は少ないです。特に帰路の9日は雨ですから行き違う登りの方は10名程度でした。尊仏山荘の方が雨具もつけず傘をさしてスニーカーでヒョイヒョイと跳ぶように下るかと思えば、雨の中をボッカで荷揚げする方もいました。

登りの一人の方は、花立の下に自分が植樹した木を見るため行くと話されていました。花立山荘の下の尾根の緑化植樹は毎年続けられていますが、見た目には痛々しいようなところもあって心配しています。素人考えですが、木と一緒に表土を安定させる下草も一緒に植えたらと思います。

鹿の食害防止に沢山の防護柵が設けられているのはご存じですね。今度気がつきましたが柵の説明が一部上書きで訂正された箇所があり「鹿の採食」と書かれています。確か前は「鹿の食害」と書いてあったような気がしますが。鹿様に遠慮した書き方ですね。その鹿様には、帰路塔ノ岳の下で3頭の見送りを受けました。

鹿防護柵の続きです。小屋残骸をリレーで運搬する路は防護柵に沿っています。搬送しながら柵内を見ますとアキノキリンソウが多く、2cmほどのイチゴが沢山なっていました。食べられるようですが残念ながら鹿と同じように手が出ません。
ノキンギクに似た白い花

今回の山行で日高から先は白いキク科の花がいっぱい咲いていました。ノコンギクに似ていますが花は白です。

冒頭に、発行人は高い山に行っていましたとかきましたが、7月に川崎山岳会のお世話で火打山・妙高山に、8月にA社のツアーで鷲羽岳・水晶岳に登りました。写真などはホームページに掲載してあります。
  http://www2s.biglobe.ne.jp/~tsuka/

そしてもう一つ、フランス・アルプスにも行きました。ヴァノバー山塊とエクラン山塊です。日本人は一人もいません。ストックはこの時買ったのです。3百数十枚の写真を格闘中でまだホームページに掲載出来ませんがアルプスの山小屋の様子など掲載する予定です。 最後にニュース。大倉登山口の陶芸家、中島克童さんのことは26、27号で書きましたが、9/1の新聞によりますと第48回日本伝統工芸展に入選されています。おめでとうございます。

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