丹 沢 通 信  No.17  2000.12.27.
ユーシンロッジに泊まり損ねて山行の失敗
川を挟んで林道の対岸に1本だけ赤い実をつけた木が見られ、マユミと思われた。 写真を拡大すると実は短い房状をなしており、マユミではないらしい。行程で唯一の鮮やかな木だった。

今回は間抜た報告です。
12/23(土・祝日)にユーシンロッジに泊まる予定で午後1時頃玄倉を出発しました。その日の朝出発前、新松田に到着した時、玄倉に着いたとき、ロッジに電話したのですが全然出ません。出かけられても夕方には管理人が戻られると思って出発です。

でも念のため玄倉の丹沢湖ビジターセンターに寄って「ユーシンロッジが電話に出ませんが休業ということはないでしょうか」と尋ねましたら「そんなことはありません」とのお答え。これで微かな不安をかき消して勇躍歩き出します。

シーズンオフでしょうかハイカーに行き会ったのはたったの1組でした。雲一つない晴天で空気はさすがに冷たいのですが風も殆どなく、歩くのには快適な天候でした。周囲の木々は葉が落ち冬枯れの落ち着いた静かな風景です。林道を通る車も少なく、護岸工事が途中の1箇所で行われているだけです。ここで始めて見ましたがパワーシャベルと篩を一緒にしたような装置を着けたブルトーザーが動いておりました。土を掬い取って礫と土砂に篩い分けそれぞれの場所に入れております。

12:48玄倉出発、15:10ユーシンロッジに到着。始めて訪れたのですが円形の段がついた広場があり、右手に青い屋根の公衆トイレて、左前方の大きな建物がロッジです。

ロッジの玄関横から広い食堂が見え、3列のテーブルには花の咲いている鉢なぞどが置かれています。玄関には「午後3から入館できます」と書かれていましたが鍵が掛かって開きません。横に車が置かれていますし、玄関脇にはマスクとガーゼが干されており、人のいた気配は濃厚ですが、人のいる気配はありませんでした。

このロッジは通年営業であり、特に今日は土曜日ですから休むことはないと思います。暫く待つことにします。そのうちロッジ内で電話のベルが鳴り続きましたが誰も電話に出た様子はありません。玄関の側に公衆電話がありましたので私も掛けてみました。ロッジ内でベルがむなしく鳴るだけです。

ここから一番近い山小屋は鍋割山荘でしょうか。でも行ける時刻ではありません。このロッジが休みなら引き返すしかありません。私以外に客がいないこと、玄関前に置かれた自販機が動いてないことなどから今日は休業の可能性が高いと思われました。でも遅くなってから小屋の管理人が来る可能性もあり、引き返せる刻限まで待つことにし、一応16時までを目安としました。

結局16:15に引き返しました。帰路についた時はまだ明るく山の稜線は茜色の空を背景にはっきり見えました。そのうちに薄明となります。この時に道の前方の山間の空に一際明るい星が一つだけ見えます。宵の明星でしょうか。

行程の2/3程、石崩隧道の手前の道の北側には発電所があります。往路では発電所から水が勢いよく流れ、ブーンという変圧器特有のうなりが聞こえていました。今は水も止まりうなりも聞こえず静かです。ここら当たりまでは薄明かりで水面も見えました。

トンネルを越える毎に暗くなる感じです。薄明から段々に暮れて周囲はまっ暗になります。空に星が満ちてきましたがあの明星は見あたりません。星の中に紛れたのか、或いは方角が変わって山陰に隠れたのでしょうか。

まっ暗の道ですが何度か歩いた道なので怖くはなかったのですが、ヘッドランプだけを頼りに歩くようになると気持ちのよいものではありません。かなり下ってから煌々と明るい場所がありました。ゲートの数分手前でブルトーザーを操作している人がおりました。そばにバンが1台あります。ブルとバンのヘッドライトが驚くほど明るいのです。
これが帰路に始めて会った人気です。間もなくこのバンと続いてダンプが1台私を追い越してゲートを開いてゆきました。私一人取り残された形ですがここまで来れば玄倉はもうすぐです。

闇夜も、ただ暗いというのと、おかしな言い方ですが艶のある暗さがあります。かって京都で同僚と愛宕山に登り、帰途柚の里と言われる水尾に降り食事をし、まっ暗になってから保津峡から帰ったことがあります。その時の闇は漆黒で、闇が美しい時もあることを知りました。今回はただただまっ暗です。

玄倉到着が18:01、ということは1時間46分で歩いたことになります。往路が2時間28分ですから随分早く歩いたことになります。
バス停前の電話でタクシーを呼んで新松田まで、あと小田急で帰宅しました。家内からはあきれられたり気の毒がられたりです。

翌日ロッジに電話を掛けますと男の方が出ました。昨日のことを聞きますと親戚に不幸があり予約もなかったので休んだとのことでした。
玄関に「臨時休業」の張り紙を出すとか、留守番機能のある電話に代えて臨時休業の音声回答をするとかの親切心が欲しい。私は引き返すことができましたが、通年営業ということで遅く小屋に着いた人がもしあったら、と考えてしまいます。

もっと早く予約すればよかったのでしょうが、急変する天候を眺めて予定をたてておりました。小屋の方の電話ですと、この日の休みはたまたまとのことですが、皆さん方も気をつけて下さい。

「ユーシンに泊まってそこから何処へ行くの?」
大石山、石小屋ノ頭、同角ノ頭、テシロノ頭・・・目標は松隈さんに教えて頂いた歌曲丹澤の舞台だったんです。森さんあこがれの丹澤は来年になってしまいました。(13,14号参照)

間の抜けた話の序でにもう一つ。
新松田発のバス時刻は前もって調べ11:00に乗車する予定でした。ところが土曜日と祝日が重なった場合は休日のダイヤになるのです。間抜けは私だけでなく、バスの営業所の窓口で同じことを言われている人がいました。

31日から2週間ニュージーランドのミルフォードトレックに行きます。メールを頂いても直ぐには返事が出来ません。帰ったら小屋の様子をご報告しましょう。

では皆さん よい年をお迎え下さい。

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