丹 沢 通 信  No.12  2000. 9.25.
ひる・ヒル・蛭 特集

第11号で宮ケ瀬で蛭に襲われた(?)野崎さんのお話を掲載し、対策などの「蛭」情報を皆さんにお願いしました。即日3人の方から貴重なメールを頂きました。掲載のお許しを頂きましたので書きます。

最初は匿名希望のMさんから
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こんにちわ。丹沢レポート読んでます。たいしたことはわかりませんが、一応自分なりの回答を。

  1. 僕も宮が瀬周辺以外ではあまりみかけません。黒岩、一ノ沢峠、札掛あたりといったところでしょうか。
  2. 「足元」と言ってしまえばそれまでですが、でも足元です。友人は首筋をやられてたみたいですが、それはごくまれです。
  3. 常に足元(靴、靴下、ズボン)を注視する。5分歩いたら入念に点検する。僕はそうしてます。
  4. スパッツである程度防げるんじゃないかなぁ。持ってないのでわかりません。足元にキンカンを塗るといいらしいですよ。虫よけはあまり効きません。もちろん塩にも弱いです。
  5. 火にも弱いです。ヒルが憎い人は燃やすのもいいのでは。僕は丸めてポイですけど・・・。
半年くらい丹沢は御無沙汰してます。 たまには行こうかな。では
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丸めてポイ・・・ 私なんか触るのも嫌ですが、吸い付かれたら指で摘むでしょうね。水蛭では無理に剥がそうとすると皮膚を傷つけると聞きましたが山蛭はおとなしく剥がれてくれます?
Mさん そろそろ丹沢も涼しくなりました。どうぞお出で下さい。

次は阿倍さんからです。
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僕のフィールドは山梨県の櫛形山と南アルプスです。また、大型ほ乳類の調査等で、全国各地の山に入ります。丹沢でないのですが、蛭について少し参考になればと思い、メールしました。

1について
 同じ山系でも山塊によって、生息する・しないがわかれていると思われます。地元の猟師さんなどに聞いても、同じような意見です。これはわたしの推測ですが、丹沢ですとシカと関係していると思われます。シカは採餌、季節による移動が大きいので、蛭も一緒にくっついて移動すると。

2について
 基本的には地面の上、葉の裏などにいます。動物の体温に敏感に反応し、活発になります。感知すると、葉から落ちたり、地面から立ち上がり、うねうねと首(?)を振ります。まるで沖縄のハブですね。梅雨時に生息地にいくと、地面でウネウネしているところを、嫌と言う程観察できます。きもちわるいです。

3、4について
 最初から解っていれば、ルート変更が無難です。体温を感知して近付くので、確実に寄ってきます。体温は消せませんから。対策としては、侵入経路を減らす。何重にもガードする。の2つです。つまり、蛭が吸えるところまで、到達する時間を長くして、発見するということ。
スパッツは何もないよりはマシですが、いちいちはずしてチェックするのも面倒ですし、効果も薄いです。つまり、登山靴では要注意です。面倒くさがらずに50m歩いたら両足1度チェックするぐらいのことが必要です。
ひざまでの長靴ですと、発見も容易ですし、ツルツルなので指で弾けばとれます。またスパイク足袋+脚絆などもピッタリしたものなので、侵入しづらく、時間がかせげます。
基本的にひざ下を注意していればOKです。が、友人で首、胸、大事なところ近辺など吸われたのもいますので。過敏になりすぎなくらい注意することです。
袖や襟もしっかりと閉めたり、タオルを巻いたりしておくことが賢明です。かといって、気にしながらの山登りもつまらないと思います。やはり、ルートの下調べが大事ですね。で、思いきって変更することも大事です。

ちなみにかゆみは人それぞれのようです。僕はぜんぜんかゆくありませんでした。ただ、あとは確実に残りますので、注意してください。
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広範なフィールドワークから得られた貴重なご意見ありがとうございます。経験豊かな阿倍さんが蛭の生息場所に近づくなといわれるのですから。
蛭に追われてルート変更もちょっとしゃくになりますが蛭のキスマークを想像しますと止むをえませんか。古人曰く、敬して遠ざけよ。
なお阿倍さんのホームページ
          http://www.d1.dion.ne.jp/~teruho/
には、森のいきもの、池や川のいきもの、などほのぼのする写真や、迫力ある野生の動物写真など解説つきで掲載されています。

3人目は古瀬さんからです。
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 丹沢の蛭の話が出ていましたので、小生の経験をお伝えしたいと思います。野崎さんの疑問をまとめていただいた項目に沿って書いて見ます。

  1. 青根から八丁の頭に上がり、榛ノ木丸の尾根から伝導に薮を漕いで行くことがあるのですが、尾根への登りで目の前の道に3センチばかりの山蛭がまっすぐに立って大きく体を揺らしているのを目撃しました。一瞬鳥肌がたちました。早戸川にはよく行くのですが、夏場ですと大概蛭にやられます。
  2. 前記のごとくシカやヒトなど動物の歩くところで待ち伏せ(伏せないで立っている)しているわけです。千葉県の南の山では道端の草むらにいます。ここもシカの多いところです。つまり大型動物の多いところ蛭ありです。
  3. 蛭は上からは来ないと思ってよいでしょう。足を置くところに気をつけるのみでしょう。
  4. 対策は虫避けスプレーが一番です。スパッツなど覆うのもいいのですが、ちょっとした隙間から入り込むので、ちょくちょく点検のできる覆いがいいでしょう。洗剤を靴の周りに塗るのがよいという人もいます。無視したまま一日歩くと最後に血だらけのすねに気がつくというわけです。いつの間にか吸い終わって逃げ出した蛭は、またもや沢山の子孫を残すことでしょう。
  5. 塚本さんのご推察どおりとおもいます。「蛭ヶ岳」は蛭の多い山の盟主です。
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対策に虫避けスプレーが一番とはチョット救いがありますね。
古瀬さんに推察をほめられました(?)ので蛭ケ岳山荘に電話で聞きました。蛭ケ岳への登山道にはいないそうです。沢にはいるとのことでした。

前回の松隈さんの早戸大滝の記事について李泰源さん(ハンドルネーム)から次のようなメールを頂きました。
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早戸大滝について
私はこの付近が好きで、比較的よく行きます。今年も4回入りました。
うち伝道から大滝を経て丹沢山へのルートを三度登っています。下りは多少コースを変える事もあります
何よりも、大滝に辿り着けなかったという写真のグループや中高年の夫妻など多くの人に(といっても絶対数は全く少ない訳ですが)必ず聞かれます。 松隈さんのお話の通り、人も少なく踏み跡が乏しい為、マークが少なく見失う人も多いようです。特に、下りは、ご指摘の通り迷う可能性が高いです。天候も必ずガスが絡む、そして大凡が霧、小雨状態になるというところです充分な留意が必要です。
私が知る限り、今年にはいりこの付近で、二人の転倒による怪我に出会っていますさらに、稜線下はツキノワグマの生息地です。今年はブナの実が多く付き、活動範囲が広くなっているようです。
私も二度、熊の糞を登山ルート付近で見つけました今週、熊の調査に入るようです。
この点も充分に心得て入る必要があると思います。そういう意味では、危険度は高いと考えられます。 単独行を避け、安全と野生動植物への配慮をもって行きたいと思います。

  ちなみに、大滝は写真目的だと少しがっかりするかも知れません。
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今年になって4回も行かれたとは! かなり身近な話になりましたが、熊とガス やっぱり秘境のまぼろしの滝ですね。
山を歩いていて分からないことが沢山あります。これが少しでも分かったら山はもっと楽しくなる! と思って始めたメールマガジンです。私の知っていることは些細ですがお役に立つならご披露し、知らないことは沢山教えて頂く・・・ことを目指して発行しております。
今回は蛭という悪漢(?)のお陰で、たくさんの情報をお伝えすることが出来ました。
このマガジンをヒルに限らず何でも、どんなことでも、伝えたい、聞きたいという情報交換の場にしたいのです。宜しくお願いいたします。

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