丹 沢 通 信  No. 3  2000. 5. 30.
檜洞丸のシロヤシオとミツバツツジ
シロヤシオ 、五葉ツツジの別名があり、花の下の葉は5枚みられる

早速お断りですがタイトルのつけ方をかえました。タイトルによるメールの振り分けに便宜かと思います。ある読者のご提案によるものです。

前号で檜洞丸のシロヤシオ(白八潮)の花期についてお知らせしましたが、5/27(土)に行ってきました。丁度よい時期で、シロヤシオの白い花とトウゴクミツバツツジ(東国三葉つつじ)の赤紫の花がたくさん咲いていました。トウゴクミツバツツジはあちこちで見られますが、シロヤシオの群生は珍しいと思います。

小田急の始発に乗り、新松田に着いたのが6:10頃。西丹沢方面行きのバスの土曜日の始発が6:30で箒沢上までです。終点の箒沢上で降りた乗客は8人と少ないのは意外でした。

行程は箒沢上−板小屋ノ頭−ヤブ沢ノ頭−テシロノ頭−檜洞丸山頂−(つつじ新道経由)ゴーラ沢出合−西丹沢のコースです。つつじ新道は昭文社の地図には名前が載っていませんが昭和40年の開設です。
登りは4時間28分、下りは2時間45分で結構ゆっくりしました。休憩時間を差し引いても標準時間より往路で20%増、帰路で50%増です。往路は写真撮影で、帰路は行き違いの登山者も多く、場所によって渋滞もありました。
シロヤシオ

往路できついのは板小屋沢への尾根道で標高差約300mです。板小屋沢ノ頭を過ぎるとやや楽な道になります。帰路のつつじ新道はゴーラ沢出合までは急坂で単調です。道としては前者の方が起伏もあり展望も幾分利き面白い道です。
箒沢から登ったパーティは少なく、先になったり後になったりして挨拶を交わしながら登ったのですが、つつじ新道から檜洞丸山頂にかけてはどこから湧き出たかと思われる程の大勢の登山者です。そして私達の下りでもたくさんの方々が登っております。聞けば小屋泊まりですが。皆さんヤシロツツジを求めて登られたのでしょう。
トウゴクミツバツツジ

肝心のつつじですが、標高1100m程度ではシロヤシオツツジもミツバツツジも散りかけています。ヤブ沢ノ頭(標高1210m)からテシロノ頭(標高1491m)の手前にかけてソロヤシオも赤紫のミツバツツジも満開でした \(^o^)/
群生とは聞いていましたが、これほど見事とは思いもしませんでした。

更に登ってつつじ新道の分岐点まで登ると両方とも蕾です。同じ場所ですとミツバツツジの方がちょっと咲くのが遅いようです。蕾から落花まで、高度によって様々なツツジが見られたのは幸運でした。読者の方には申し訳ないのですが、このマガジンを見られて即刻行けば間に合うかも知れません(*_*)
シロヤシオとトウゴクミツバツツジ

もう新緑の季節で、この間まで見せていた様々な淡緑、紅も黄色も白色も混じる若葉の微妙な模様は終わりました。山麓の木ではズミ、草ではマムシグサが咲き、上ではオオガメノキ(ムシカリ)が咲いております。マムシグサもスミレも大倉に較べると小振りです。

石棚山の下の玄倉からの分岐付近からブナの巨木も見られるようになります。ガスがかかって屈曲した巨木はちょっと幻想的な墨絵の風景です。
テシロノ頭から檜洞丸にかけてはバイケイソウの群落が多く、山頂近くには蕗に似た植物が沢山生えておりました。
鶯が沢山鳴いております。仏法僧が続けて鳴くのも聞きました。小鳥の多い道です。

今回のコースは麓の杉林以外は落葉樹林の道で、展望はあまり利きませんが秋の紅葉も楽しみです。夏の樹陰登山も可能でしょう。

西丹沢まで来るとバス代が結構高くなります。回数券がお得です。大山・丹沢のようなフリーキップがあるといいのですが。

第2号で花立山荘の下の尾根道の両側の植生が荒廃しており、それを大勢のボランテアが植樹していることを伝えました。これについて県の環境農政部緑政課から情報を得ましたので掲載します。

平成10年に県で、丹沢・大山保全計画が策定され、これに基づいて行われた第3回目の植樹です。各地方自治体の部署や協会で構成する「丹沢の緑を育むてる集い実行委員会」とトヨタウエインズグループとの共催で行ったものです。参加者はウエインズが募集した約70名のボランテアと「県のたより」で公募した約200名のボランテアが5/14に苗木を運び、花立山荘下の土止めされた尾根に植樹しました。
私達は孫仏祭りで植樹グループより一足早く大倉を出発しました。帰りに、植樹したところを見ましたが、定着して育つといいですね。大倉近くで刃が狭くて厚い鍬(ばち鍬でしょうか)を持った若い数人のグループに追い越されました。服装から植樹の関係者のように見えました。みなさまご苦労さまでした。

花立山荘の下の尾根の両側には土止めの新しい杭とは別に古い杭による土止めも見られます。これは5年以上前に行った植樹の跡で、厳しい気象条件と鹿の食害により木が殆ど育っていません。
鹿の食害によって植生が変わるそうです。好きな草を食べて絶滅させ、鹿の嫌いな草が繁茂するようになるそうです。これを防ぐため、最近は山のあちこちに金網で囲った植生の保護地を作っております。(檜洞丸周辺にも多く設けられています)
鹿については学識経験者などにより「鹿管理委員会」が作られ検討されておりますが、現時点では頭数制限のための駆除などは行っておりません。(私見です:この委員会には動物愛護のグループは入っていないようです。それぞれの言い分や事情があるとは思いますが立場の違う方々が一緒になって問題を考え、ベターな結論になるとよいのですが。)

今後の予定ですが、9月に「ウラジロモミジ防護ネット設置」。11月に「秋の植樹」があります。

以下1節は私の独断です。
専門家が集まってやって、結果失敗したり成功したりしているわけですが、素人考えでは樹木よりクマザサでも植えて表土の安定を図ることが先のような気がしますが。
鹿の食害が目立つ一方、鹿の餓死も言われており、難しい問題です。私が丹沢に登り始めた19年前に較べると鹿が多くなったような気がします。鹿が人間を恐れなくなって姿を現すようになったのか、実際に数が多くなったのかは分かりませんが。樹皮の食害を見ますと後者のように思いますが。

数年前までは餌を求めて人間に寄ってくる鹿がいました。最近では登山者が餌を与えないようにしているためかあまり近づかなくなりました。お互いに存在を認識しながら干渉しない、まあよい関係でしょうか。

     鹿は鹿、人は人、されど仲良し・・・?

丹沢の行事の案内です。ホームページにも記載しましたが6/4(日)にボッカ駅伝が開催されます。
大倉バス停前を9:00スタート、ゴールは花立山荘。
4クラス、92チームの参加申し込みです。
国内のボッカ駅伝で、荷物を担いで走るのはここだけです。早いチームは40kgの荷物を担いで1時間余で走るそうです。お天気だといいですね。
駅伝の事務局は大倉バス停前から「風の吊り橋」を渡ったところの県立山岳スポーツセンター(0463-87-9025)にあります。
またここには宿泊設備(和・洋室)もあり家族連れに良さそうです。食事は自炊(立派な炊事場があり道具は貸してくれる)か外食(例えばバス停前に食堂=ドングリハウス)となります。
そして何故か公園内には茶室まであります。(ここまで来れば野点がふさわしい)

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