丹 沢 通 信  No. 2  2000. 5. 17.
塔ノ岳の孫仏(そんぶつ)祭り
祈願する山伏さん達と一般の登山者
奥が山の名にちなんだ尊仏山荘

前号で紹介しました孫仏祭りに参加しましたので報告いたします。前に尊仏と書きましたが孫仏が一般的だそうです。従って孫仏を使います。

塔の岳山頂の狗留孫仏如来(くるそんぶつにょらい)の石碑は、山北町の東光院が強風で倒壊したお堂に代わって建てたものです。往時は山岳信仰の流れを汲んで参拝登山が盛んで、特に祭日の5/15にはたいへん賑わったそうです。
その伝統を復活させようと努力しているのが秦野市山岳協会で、今回が第9回です。ホームページで報告のように、5月14日開催ときまりました。協会は地元の12の山岳会の連合組織です。

さて、当日は大倉バス停前に集合で東光院からは3人の関係者が山伏姿で来られました。参加者は大井町の清水さんをリーダーとする山岳協会の方々と、私達フリーの参加者が2名。8時半に法螺貝の響きとともに出発しました。
中央で座っておられる方が東光寺住職、その前の白いところが塩を厚く敷いたものでその上に小さな護摩檀

東光院の住職さん達一行はユーシンから登頂し、両方から山を包むように清めながら登頂します。途中に碑があれば参拝読経しながらゆっくり登ります。天候は曇りで、登るにつれて霧が流れてきます。視界は開けませんが暑くなくて助かります。
山頂には12時過ぎに着きました。石碑の前に祭壇を設け、山伏姿の5人の僧が護摩を焚いて読経し法螺貝を吹いて、遭難者の慰霊と登山者の安全を祈願します。一般の登山者にも趣旨を説明して参列していただき、一緒に拝礼しました。祈 願後お札とお守りを配ります。

護摩は石碑の前に風呂敷を広げ、その上に塩を厚く敷き、細木を組んで12cm程の井桁を作り、その中で火を焚きます。読経を続けながら木を次々と投入し、香も入れます。寸法はミニチュア版ですが、前に寺で見たことのある護摩焚きと同じ様に見受けられました。

昔は、護摩の灰は山伏を媒介して山の神霊に加護され、救済されるとの信仰ありました。(この2行は和歌森太郎著「山伏」から引用)ここでは塩と一緒に護摩の灰を風呂敷で包んで体の悪い部分に当てて平癒を祈る素朴な行事もありました。
一般登山者も滅多に遭遇することがありませんのでたいへん珍しがられ、喜ばれました。

住職さんも山伏姿ですが、説明によれば袈裟懸けでは登れないので登山用の服装とのことです。 帰路は住職が大倉尾根を降り、大倉から登った若い僧2人がユーシンに下りました。帰路では一時小雨にあい、下ると晴れました。歩くには丁度よい天候でした。

今回が第9回、来年が第10回になりますので、山岳協会ではもっと意義あるお祭りにしたいと計画しております。皆さんもどうぞご参加下さい。日取りが往時の祭りの日である5/15にちなんでその前後の日曜日とのことです。このマガジンでもお知らせいたします。

狗留孫仏とは釈迦誕生前におられたという過古仏7体の一つで、どういう仏様か分かりませんが、ここでは薬師様と同じ御利益があるとして扱われているようです。

往時の山伏の役割ですが、丹沢では金鉱があり、山伏はその監督や警護を兼ねていたそうです。また大山・丹沢は東西の交通の要衝であり、往来するVIPの警護も勤めたそうです。
花立山荘側のマメザクラ ガスでぼやけている。右はその接写写真

大倉尾根のコースで今回の花は2週間まえに鍋割山と同じくマメザクラでした。かなり散りかけておりますが、花立山荘の東側斜面の1本が盛りでした。

今回は始めての参加で、地元の方にいろいろと教えていただきました。塔ノ岳はかってはソンブツサン(尊仏山?)と呼ばれていたそうです。また大倉尾根の紅葉は昭和59年から3年間に秦野市が中心になって植樹運動が行われましたが、当時1本500円払って植えた幼木に名札を付けたそうです。

花立山荘下の尾根道の両側が荒廃しており、数年前から植生の回復が図られておりますが、当日も応募した大勢のボランテアの方々によって植樹がおこなわれました。これは別にお伝えしようと思います。

また金冷しのところでゴミを拾う数人のボランテアの人たちにも会いました。ゴミで一杯になったポリ袋を2袋も3袋も持たれて鍋割山の方に行かれました。思わず「ありがとうございます」と声をかけました。多くのボランテアの方々に支えられて、私達は快適な登山を楽しんでおります。ありがたいことです。

今回の尊仏祭りには、尊仏山荘のご主人→東光寺→秦野市役所→秦野市山岳協会のルートで情報を頂き参加することができました。ありがとうございました。

当日山岳協会の方から伺った行事情報をお伝えします。

5/28 西丹沢祭り
 箒沢の自然教室前の広場で8時から安全祈願の神事を行います。新松田からはバスが増発さるそうです。
山北町産業観光課に伺ったところでは、ヤシロツツジは檜洞丸山頂近くに群生しており、見頃は5/25−6月上旬とのことです。ゴーラ沢出合いから檜洞丸への登山道はツツジコースと呼ぶそうです。

6/4 全国ボッカ駅伝
 大倉バス停から花立山荘まで往路のみ1組4人で走ります。 山岳スポーツセンターに詳細を問い合わせ中で、後日ホームページか次号でお知らせいたします。

前号の末尾にマガジンの読者登録の遅れについて書きましたが、未だ登録作業の遅れがあったようです。約250人の方が早くから登録を申し込まれながら「まぐまぐ」の登録作業が遅れ、前号が配信されなかったようです。このシステムでは追加配信ができませんので、恐れ入りますがバックナンバーでお読み下さい。(その代わり写真入りです)
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