十 勝 岳

 2004. 9.22.-24.

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強風とガスで厳しい百名山

 小旅行を兼ねて十勝岳に登ってきました。登山口までのアプローチがよいので簡単に考えていたのですがガスと強風で 手強い山でした。

新・新噴火口

 旭川から富良野線で美瑛(ビエイ)駅で下車、バスで白銀温泉まで行きます。 ここが登山口になります。ほしの灯屋というペンション(手作りの露天風呂がご自慢)に前泊したのですが小雨から本格的な 雨になり雨具を覚悟しました。朝起きると晴れ! でも低い雲が次々と山の方に流れています。
 ペンションの裏から遊歩道で望岳台という展望台まで約1時間、この道は山林の中の広い道で大小の石がごろごろと した歩きにくい道です。この辺りは大正15年の大爆発で泥流が流れ多数の犠牲者が出た場所です。

シラタマノキ、沢山見られた

ひっくり返すと5裂の間から長い萼が 見られる


 望岳台からは草木の少ない火山礫の道、そして麓から山に吹き上げる風が冷たく、ガスが視界を 遮ります。厚着をし、手袋まで必要な寒さでした。
 所々に草むらがありますがシラタマノキと黄葉したイタドリが大部分です。火山の砂礫の土質か火山性ガスを含む気候が この植物に合っているのでしょうか。そう言えば富士山の5合目以上ではイタドリが多かったことを思い出します。

十勝岳避難小屋

 十勝岳避難小屋を過ぎて砂礫の斜面を登りますとやや平坦な道になり左側に新・新噴火口の標識があります。この脇を 通りますと前方に急登の岩肌が見えてきます。溶岩と岩塊の積み重なったような斜面で道はありません。どこを歩いても よいのです。短い鉄棒に黄色の布を垂らした標識が所々にあり、これを頼りに登ります。
 尾根に出ると、ここが前十勝岳からの合流点です。ただし前十勝岳へは禁止の標識があります。ガスと強風が続きます。
 この辺りからは急登となります。ロープが張ってあり、それに沿って登ります。

十勝岳山頂

 ガスの合間に時折見える十勝岳山頂を目前にして、山頂の風を避けて昼食を摂りました。遮るものがなにもありません から吹きさらしです。早々に食事を終え山頂を目指します。望岳台から3時間45分で山頂に達しました。

大砲岩を目指す


 大砲岩の方角から登ってきたベテランの登山者に聞きましたところ北ホロカメットク山までは問題ない、十勝温泉への 下山路も標識が分かりやすい、と聞いて縦走です。山頂からの下山は急傾斜で左側にロープが張ってあります。相変わらず 風は強いのですが下るにつれてやや弱くなるようです。左の写真で左側にロープ、前方に大砲岩が見えます。一本の 草木もなく荒涼とした風景です。風が吹き抜ける尾根道が続き、滑らないようにやや腰を落として歩きます。
 大砲岩から下がった鞍部の左側に上ホロ避難小屋が見えます。ここから急な登りになりますが、この辺りからハイマツや 色々な高山植物が見られるようになり火山からお別れです。

  ↑上ホロ避難小屋

  上ホロカメットク山山頂→

 上ホロカメットク山頂は標識1本の何もない風が吹き抜ける裸の山頂です。早々に下りました。
 上ホロカメットク山から下ったところで十勝温泉への下り道を探します。昭文社の地図では「下降路が分かりにくい」 と書かれています。尾根の道の延長はまた登りになります。迷っていましたら丁度反対側から来た人がいまして 聞きますと、尾根を登り、かみふらの岳から下り道があるとのこと、短い登りですが登った先に標識があり、 富良野岳に続く尾根道と直角に右手に降りる道がありました。 下山路の先の岩場に、標高1893mのかみふらの岳の標識がありました。私が持っている昭文社の地図には この「かみふらの岳」が書かれていないのです。最近の地図ではどうなっているのでしょうか。
 ここからの下りは最初急坂で普通の山道で周囲はハイマツに囲まれています。少し下って安政火口の縁に沿った尾根道に なります。この下りで気がついたのですが十勝岳の手前から噴煙が上がっていました。後で聞きますとこの噴煙は絶えず あがっているのです。それまでガスで気がつかなかったのです。後で地図を照合しますと噴煙を上げているのは前十勝の 少し西でしょうか。

かみふらの岳からみた十勝岳と、歩いてきた稜線

かみふらの岳山頂


 下り道は樹林帯に入り、階段が続き、これまでなかった泥んこの場所もあります。沢を降りて温泉からの遊歩道に出る 時に振り返ると安政火口に続く谷間には小さな噴煙が見られました。十勝岳は活火山なのですね。

 温泉に近づくとナナカマドの紅葉が見られますが不思議に実がならないのです。大雪山黒岳では朱色の実が一面でしたが。
 十勝温泉から町営バスで上富良野駅へ、タクシーでペンション「じょう舎」へ、ここで登山の疲れを癒しました。 このペンションは丘の上にあり、北海道らしい丘陵の畑や林の先に十勝連峰が一望できます。

 ↑ 安政火口

  ← 絶えず噴煙を上げている

  下り道でやっと紅葉


(終わり)